最悪のチャイナリスク、( 2)
前回の続きです。最悪のチャイナリスクである「中国民事訴訟法231条」
について今回も実例を上げて解説します。
中国の悪口をめったに書かない反日朝日新聞が珍しく2011年6月
「中国流にとまどう日本」としてこの民事訴訟法231条で出国できなく
なった日本人たちのことを取り上げています。
それによりますと上海市の日系内装会社の社長が北京国際空港の出国
審査で「あなたは出国出来ません」と告げられた。
社長の会社は飲食店などの工事を現地企業に下請けさせていた。その中国
の下請が追加工事費として、100万元(約1200万円)を要求してきた。拒む
と、下請側の20人に閉じ込められた。3日後に日本の本社が警察に通報し、
解放されたが、民事訴訟231条で訴えられ、裁判が決着するまで出国でき
ないように裁判所が決めていた。
また福岡県の食品トレー製造会社役員は09年、青島空港で出国を拒まれた。
合弁会社の中国人社長が日本側に無断で中国銀行から650万元(約9000万
円)を借入れた事が発覚。工場を売って400万元を返済するなど対応して
いたが、銀行は出国制限を裁判所に申請した。解除され出国が出来たのは
5ヵ月後だった。
刑事事件による逮捕と違い、民事訴訟をめぐる出国制限は日本大使館に
通知されず、帰国出来ない日本人の数は正確にはわからない。北京、上海
などの日本の在外公館には、相談を受けただけでも同様の事例が年に数件
あり、出国が制限された日本人は数十人に及ぶとみられる。
民事問題で、国が強制力を発動して出国させないという普通の国では有り
得ない法律を何故中国共産党は作ったか?
私の記憶では「韓国企業の中国からの夜逃げ」です。韓国企業は中国リス
クを避ける為にベトナムを中心にして多くのアジア地域に移転して行き
ました。その際の移転は、まるで千年の恨みをはらすが如くえげつない
やり方で韓国へ逃げ帰ります。
一ヵ月分の給料を払わずに逃げるのはまだ良心的で、逃げると決めて
から巧みな言いわけで、計画的に給料を遅配させ、払うものは払わず、
売れる物は密かに売り、突然ドロンしてしまいます。
この韓国企業の行為に怒り心頭にきたのが中国共産党です。逃げる
韓国人を出国させないために「民事訴訟法231条」ができたのです。
{中国民事訴訟法231条}の条文
「被執行人が法律文書に定めた義務を履行しない場合、人民法院は
出国制限をし、或いは関係部門に通達をして出国制限を協力要請を
することができる。
―司法解釈規定
出国制限される者の具体的範囲としては、被執行人が法人或いはその
他の組織であった場合、法定代表人、主要な責任者のみならず、財務
担当者等債務の履行に直接責任を負う者も含む」
中国は年間大量の法律をつくりますが、それらは国内向けに制定する
のではなく、外国に対しての攻撃用として作っています。
韓国企業が大量に夜逃げした原因は、2007年までは不景気による国内
の倒産と他国への移転ですが、それ以降は労働者の賃金アップ要求です。
中国労働者の賃金がいくら安いとはいえ、突然30%以上の要求をして
きたのです。拒否しても労働者は司法機関に訴えます。訴えれば必ず
労働者に勝訴判決が出ます。何故なら中国政府が後押ししているから
です。
最近の中国政府は「中国人を安くこき使い太った外国企業は許せない」
という気持ちになってきています。だから大企業やハイテク企業の投資
は歓迎するが、ローテクの中小企業は地獄を見ることになります。
この法律は2007年10月28日改正、2008年4月1日施工の法律です。
韓国の中小企業は一早くこの法律の危険性を察知して施工前に夜逃げの
準備をしました。この231条が適用されると逃げることが難しくなり
ます。まさに詐欺師対詐欺師の戦いです。
日本の場合このとんでもない法律について中国の日本領事館に勤めて
いる外務官僚さえ、この法律の存在を知りません。
過去「バスに乗り遅れるな」と中国投資を盛んに勧めた日経新聞は、
せめてこの法律の危険性を真っ先に取り上げて報じる責任があります。
しかしその他のマスコミも含めてこの法律を大々的に報じたことは
ほとんどありません。
中国はこのように法治国家、文明国家においてはまず有り得ない法律
が知らない間に出来、民事問題なのに国が強制力を発動し出国させない
というとんでもない法律を作ってしまう国だということを肝に命じて
下さい。
そして今後中国から撤退する企業は、でっち上げ国家中国によって
地獄を見ることになります。
日本政府は中国に進出しようとしている中小企業にチャイナリスクの
恐怖を周知徹底する為の文書作り、教育する義務があります。
中国の走狗である民主党議員に言っても仕方ありませんが、せめて外務
省、経済産業省ぐらいは日本の為に働いてください。切にお願いします。
私のご尊敬申し上げる愛国者青山繁晴氏がテレビで最悪のチャイナリ
スクをいろいろ取り上げていただければ、大企業も中小企業も少しは
目が覚めるのではないかと思っています。
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転載元
中韓を知りすぎた男